- 「自分自身を見失いがちで心がモヤモヤしている」
- 「何となく自信が持てない」
- 「自分の軸がよく分からない」
- 「社会的な慣習に縛られ、苦しい思いをしている」
今回はこんな方に向けた記事になります!
【定義】自己分析って何?
自己分析とは、「これまでの自分の経験や思考をなどを洗い出し、客観的に分析することで、自分自身を深く把握する方法」をいいます。
就活や転職の時によく取り上げられますが、定期的に自己分析を行うことで、今の自分の心理状況等を理解し、即座に日常生活の中に取り入れることが出来ます。
【自己分析によって洗い出す項目】
- 長所・短所
- 得意・不得意
- 自分自身の価値観
- これまでの特筆すべき経験
- 将来ありたい姿
- 日々の習慣・考え方のクセ
自己分析によって得られる効果
自己分析を行うことで、得られる効果・メリットは以下のとおりです。
- 自分自身の気持ちに素直になることで、気持ちが安定する
- なりたい自分を見つけ、ポジティブに生きられるようになる
- 自分も他者もそれぞれ受け入れられる余裕が出来る
- 前向きに自分らしく行動できる
- 自分の軸や目標が明確になり、成果が上がる
何よりも「自分自身が安定」するため、日常生活で言葉に出来ないような不安感が減り、効率・モチベーションのアップにつながります。
自己分析の方法・受け方について
自己分析と言っても、多種多様な方法があります。
今回は大きく分けて以下の二点についてまとめていきます。
- 医療機関等で受けられる専門的な手法
- 書籍やネット上で自分でも簡単に自己分析できる方法
1. 医療機関等で専門的に受ける方法
①カウンセリング
カウンセリングとは、相談者と専門的なスキルを有する医療従事者等が対話を通じて、相談者の抱える困りごとの解決をサポートするものです。
カウンセリングで期待できる効果は以下のとおりです。
- 第三者からのアドバイスによる気づき
- 相談者自身の悩みが見つかる
- 行動の変化を促す
- 受容・共感・傾聴による精神的安定
また、心療内科等、病院でのカウンセリングは敷居が高い…と感じる人も多いでしょう。
以下のような国の機関、民間企業等でも実施している場合があるため、自分の身の回りでの実情を確認してみましょう。
【医療機関以外でカウンセリングを実施している場所】
- カウンセラーが個人で運営するサービス
- 民間企業や団体が提供するカウンセリングサービス
- ハローワークや障害者職業センター
②交流分析
交流分析とは、アメリカの精神科医エリック・バーン(E.Berne)が考案した理論体系で、1950年代から現在に至るまで、広く知られ、実施されてきた心理療法です。
交流分析は自我の在り方や、他者との人間関係で生じるやり取り(交流)を分析することで、精神状態を把握します。
1. 交流分析における自我の状態(図)
2. 他者とのやり取りのイメージ図
画像出典元:日本交流分析学会
③認知行動療法
認知行動療法は、相談者の行動の変容を促す「行動療法」と、カウンセラーが患者の認知の歪みを捉え、アドバイスを行うことで治療を行う「認知療法」の2つの療法が基礎となっています。
精神的な疾患に対しての治療法として行われることが多いですが、「就労移行支援サービス」などでもプログラムを実施している場合があります。
簡易的な認知行動療法として以下のような方法も用いられています。
- 当事者や仲間がお互いに支え合うプログラム
- 短時間で相談に乗る相談センターや電話相談
- 認知療法・認知行動療法の原則に基づくセルフケア
- やりがいのある行動や気持ちが楽になる行動を増やす
- 運動療法
- 問題解決技法
- コンピュータ支援型認知行動療法
④森田療法
「あるがまま」
このキーワードが森田療法の一番の特徴になります。
生きることに対する「不安」と、より良く生きたいという「欲求」は表裏一体であるという前提のもと、生まれた療法になります。
不安に囚われることで、「内向的、心配性、敏感」といった内的で弱気な一面と、「完全主義、理想主義、負けず嫌い」といった精神的に強い側面を同時に持ち合わせ、「神経質」になっている場合に特に有効とされます。
こうした不安と欲求の健全な受容のために、カウンセリングや日記への記録を行うことで、解決を図ろうとします。
⑤精神分析的心理療法
精神分析的心理療法とは、フロイトが創始した「精神分析」を基本として、相談者の問題、事情にあわせて行う分析方法です。
現状で把握している問題点だけでなく、ブレーンストーミングのように、心に浮かぶ事象を言葉にしていくことで、これまで意識していなかった無意識的な問題や困難に気づくことができます。
こうした経験から得られる感情的体験・回復を経ることで、より自分らしく生きることが出来るようになります。
1週間に1回、45分から50分の時間をとって対面式でカウンセリングをする方法が一般的です。
2. 自分自身でできる自己分析の方法
①MBTI
「医療機関やカウンセラー等通さず、もっと気楽に自分について知りたい!」
そんな要望にお応えすべく、ここからは自分一人で楽しく出来る自己分析(性格分析)の方法について5点お伝えしていきます。
まず、この「MBTI」はユング心理学をもとに、1960年代のアメリカで体系的にまとめられた性格分析方法になります。
現在では世界45カ国以上で活用されており、世界的にもかなりメジャーな診断方法と言えるでしょう。
全部で16タイプあり、8つの心理機能を組み合わせることでそれぞれの個性が明確になる仕組みになっています。
(MBTIを学ぶうえでオススメの書籍)
さらに詳細や出版書籍について知りたい方は、公式の「日本MBTI協会」のページを閲覧することをオススメします。
②エニアグラム
エニアグラムは1950~1970年代頃にアメリカで活動する精神科医らによって生み出された理論と言われています(歴史上諸説あり)。
オカルト的な要素も強いものの、今なお発展し続けている「新しい心理学」とも考えられます。
【エニアグラムの円】
(画像出典元:日本エニアグラム学会)
以上のイラストのとおり、エニアグラムには9つの性格的タイプがあり、自我において、それぞれが良い意味でも悪い意味でも作用しあっている(統合と退行)状態といえます。
MBTIと並び、自分で行う分析方法として世界的にポピュラーで親しまれています。
(エニアグラムを知るうえでおすすめの書籍)
(2024/09/14 22:41:56時点 楽天市場調べ-詳細)
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③エゴグラム
「交流分析」の理論でより手軽に自我状態を分析出来るツールとして、エリック・バーンの弟子のジョン.M.デュセイによって開発されたのが「エゴグラム」です。
バーンの交流分析では親らしさのP(Parent)、大人らしさのA(Adult)、子供らしさのC(Child)の3要素が用いられていましたが、エゴグラムでは以下の5要素によって自己分析を行います。
- 厳しい父親のような支配性(CP)
- 優しい母親のような寛容性(NP)
- 冷静沈着な大人な理論性(A)
- 明るい子供のような奔放性(FC)
- 従順な子供のような順応性(AC)
(エゴグラムをもっと知りたい方にオススメの一冊)
④BIG5
BIG5は1980年代頃、アメリカで現在流通している形にまで発展した、比較的新しい「特性論」です。
- 開放性
- 誠実性
- 外向性
- 協調性
- 神経症傾向
これらの5つの要素を用いて、それぞれの要素がどの程度備わっているかによって性格的傾向を図る診断方法です。
現在では個性を尊重できる「特性論」の方が、学術的な面では広く用いられています。
(BIG5をより学びたい人にオススメの書籍)
⑤ストレングスファインダー
ストレングスファインダーは1999年にアメリカの心理学者ドナルド・O・クリフトンによって開発された分析方法です。
クリフトンは「強みに基づく心理学の父であり、ポジティブ心理学の祖父」と呼ばれており、このストレングスファインダーも高く評価されています。
「人は自分の弱みを改善するよりも、自分の強みに意識を向けそれを活かすことで最大の能力を発揮する」
こうした理念のもと、ストレングスファインダーは「34の資質」を個々の強み順に並べ、上位5、あるいは10番目までの資質を「上位資質」として客観的に示してくれます。
(ストレングスファインダーを受けるために必要な書籍)
まとめ:自己分析で「ありのままの自分」を見つけましょう!
少し長くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか。
自己分析には「①第三者のアドバイスを踏まえて行う専門的な方法」「②自分自身でネット、書籍等を調べながら特性を理解する方法」が存在します。
自分の心の置かれた状況に併せて、適宜方法を選んでもらえばと思います。
それでは!