今回はこんな方々に向けた記事になります!
- 「社労士試験の受験生である」
- 「社労士試験における模試の重要性を知りたい」
- 「合格者が模試でどのくらいの成績を得ているのか参考にしたい」
- 「どの予備校、通信講座の模試がオススメなのか教えてほしい」
- 「社労士試験合格に向けた模試の有効活用方法を知って学習に生かしたい」
社労士試験の学習法やスクールを活用した学習方法は多岐にわたりますが、中でも「資格の大原」の社労士講座は講義内容が分かりやすく、基礎からじっくり学べる講座や、24時間で全科目一回転できる「社労士24」等、ラインナップが充実していてオススメです!!
1. 【社労士試験】模試は「合格」までの差分を図るための最高のツール
例年、社労士試験の模試は試験の「直前期」と言われる5月末~8月上旬にかけて実施されます。
各予備校やスクール、通信講座が自社の総力を結集し、本気でヤマ当てに来ている教材、それが模試です。
- 昨年の出題傾向を踏まえた作問
- 今年の目玉事項、法改正の確認
- 基礎知識として最低限知っておいてほしい重用事項
模試はテキストや問題集+αの知識や応用力の重要性を体験させてくれる重要なツールです。
択一式で言えば、ここまで普段は一問一答での問題演習が多かったところで、本番形式の五肢択一式での貴重なチャレンジとなることから、「解き方の違い」「正解肢の選び方」といった経験が模試受験で得られるはずです。
選択式においても、模試で出題された内容が本試験で出題されることがザラにあります。特に、大手予備校の模試が選択式予想を的中させ、その模試を自分が受験していなかった場合、その模試を受験した大勢の社労士受験生よりも手痛いハンデを背負っての戦いとなってしまうのです。
また、模試の重要性はさまざまな問題に触れることだけに尽きません。
- マークシート方式への慣れ
- 各科目を解く順番、時間配分
- トイレや飲料のタイミング、昼食の量や冷房対策、周囲の雑音対応の確認
- ケアレスミス防止や見直し、自己採点のための問題集への書き込み方法
- 試験前にどんな教材・ポイントを確認するか
試験本番に動揺することを避ける目的で、事前に分かり得る問題点を徹底的に洗い出し、対策・攻略するためにも模試受験は欠かせないことであることがお分かりいただけるでしょう。
2.【8戦7勝】社労士試験合格者は模試でも優勝!大手模試を徹底解説
さて、ここからは実録になりますが、社労士試験で合格者がどのような模試を受験し、どれくらいの成績を残しているのか、見ていきましょう。
この実録を記している私ミライは、こんな社労士受験生でした。
- 独学、予備校講座経験済みの複数年受験生
- 択一は基本50点以上取得するくらいの基礎力
- 模試を受験していた目的は「選択労一で少しでも足切りの可能性を減らすため」。よって受験者数が多く、本番でヤマ当てされた場合不利益が大きいであろう大手予備校3校(TAC、大原、LEC)の模試は全て受験
- 直前期に数多くの模試を受験・復習しても平気なほど学習時間を確保していた
ちなみに、合格年を除く計4年間の受験生時代の模試との対戦結果をまとめると以下のようになりました。
【H30年度:2戦0勝。初年度&記念受験。独学】
独学の使用教材に合わせてTACの模試のみ受験。記念受験でも出来はヤバめ。
- TAC中間模試:D判定
- TAC公開模試:E判定(笑)
【R1年度:2戦0勝。再びの独学】
H30年度の学習方法(独学)をそのまま継続。低空飛行。
- TAC中間模試:D判定
- TAC公開模試:D判定
【R2年度:4戦2勝。大原の「社労士24」講座受講開始】
この年から大原の教材を使用し始めたため、大原の模試も追加。そのためかTACより大原の方が圧倒的に解きやすかった。
- TAC中間模試:C判定
- TAC公開模試:C判定
- 大原中間模試:A判定
- 大原公開模試:A判定
【R3年度:9戦8勝。大原の「社労士24」講座2年目】
選択式対策で片っ端から大手の模試を受け始める。TAC以外はA判定取れるように。
- TAC中間模試:B判定
- TAC公開模試:C判定
- 大原中間模試:A判定
- 大原公開模試:A判定
- LEC公開模試①:A判定
- LEC公開模試②:A判定
- LEC公開模試③:A判定
- LECファイナル模試:A判定
- 佐藤塾ワンコイン模試:足切り無しの合格点取得
独学を断行しており、実力不足であった1,2年目の模試の結果は散々でしたが、スクールの通信講座を使用し、択一も合格点を上回るほどの点数が安定して取れるようになった3年目以降は、本試験で不合格であっても模試でそこそこA判定を取れるようになりました。
つまり「社労士試験の模試は択一式の攻略さえ出来ればA判定は取れる」レベルの難易度です。
それでは、社労士試験に合格できた令和4年度の結果についても見ていきましょう。
- 各スクールの模試の特徴・難易度
- 模試の実施数・時期
- 復習のしやすさ
上記のような、各模試ごとの特色もまとめていますので、社労士試験勉強の計画を立てる際のお供にぜひご活用ください!
①資格の大原【2戦2勝】
資格の大原が主催する「全国統一公開模擬試験」の特徴については以下のとおりです。
模試実施時期・回数 | 7月上旬と7月下旬の年2回開催 |
---|---|
受験者数 | 各回2,000人以上 |
模試の難易度 | ★★★★☆(LEC以上TAC未満) |
出題傾向 | 時折本試験を彷彿させるような奇問はあるが、基礎や応用・法改正等の出題バランスは良い |
復習のしやすさ | ★★★★☆(大原看板講師、金沢先生の分かりやすい解説が◎。個人成績表の復習ポイントも見やすい) |
前述したとおり、資格の大原の模試はLECとTACの中間くらいに位置するような程よい難易度で、個人的には本試験と同等くらいのレベルかなと感じます。
実際に2回の大原模試の点数は、ほぼ本試験の点数と同じくらいでした(択一52、選択32)。
ただし、これは大原生であった私の体感なので、他のスクール生さんの場合はもう少し難易度が上がるかもしれません(各予備校にも出題や解説のクセがあるため)。
続いて、社労士試験合格年に私が大原の模試で取得できた点数を見ていきましょう。
【社労士試験合格年の大原模試の成績】
- 第1回模試:A判定(択一式54点 選択式35点 共に足切り無し)
- 第2回模試:A判定(択一式49点 選択式34点 共に足切り無し)
どちらも合格点のA判定でしたが、第2回目の労安選択式は2点救済で首の皮一枚繋がった状態でした。
大原の判例問題は割と難易度が高くて、「模試を受けて良かったな」という充実感があります。実際に私が受験生の頃に判例を的中させた年もあったので、労基選択式や判例対策に苦手意識がある方は大原の模試を受けてみても良いかもしれません。
また、個人成績表を見てもらえれば分かるように、大原の模試は全受験生の正答率40%超で自分が間違えた問題に★マークがつきます。TAC模試だと75%超&50%の誤りで印が付くので、更に受験生のレベルアップを後押しするためには良い塩梅だと感じました。
【資格の大原 第1回全国統一公開模擬試験 成績結果】
【資格の大原 第2回全国統一公開模擬試験 成績結果】
②TAC【2戦2勝】
TACが主催する「全国中間・公開模試」の特徴については以下のとおりです。
模試実施時期・回数 | 6月下旬と7月中旬の年2回開催 |
---|---|
受験者数 | 各回5,000人超で最多の受験者数を誇る |
模試の難易度 | ★★★★★(場合によっては本試験より難易度高) |
出題傾向 | 重箱の隅をつつく系の難問が多い。奇をてらっていないのに難しい |
復習のしやすさ | ★★★☆☆(模試受験のおまけで選択式の予想問題がもらえるのは嬉しい!出題傾向的に他校より復習のメリット薄) |
自社の講座にも数多くの社労士受験生を抱えるTACの模試の強みは、何と言ってもその「模試を受験する母集団の多さ」でしょう。
同じく社労士試験における大手予備校とされる「資格の大原」「LEC」と比較しても倍以上の模試受験者数を誇ります。
社労士試験の例年の受験者数がおおよそ35,000~40,000人ほどですから、少なく見積もっても全受験者数の8分の1がTACの模試を受験している計算になります。これはかなりの割合と言えるでしょう。
裏を返せば「TACの模試を受験していないだけで他の社労士受験生に情報面で遅れを取っている」とも表現できます。
「学習時間が間に合わないけど、どこか1社だけ社労士試験の模試を受けたい!」
そう考えている受験生にとって、模試の候補に真っ先に挙がってくるのがこのTACかもしれません。
そんなTACの模試ですが、鬼のような難易度を誇ることでも有名です(特に公開模試)。
そこまで奇問は多くないのですが、とにかく聞いてくる内容が細かく「それ本当に試験に出る?」というような枝葉の条文や通達が割と出ます。
択一式では1肢に対して「基本事項+細かい内容」で記載されていることも多く、絶妙に「選べそうで選べない」状態にさせられます。本当に出題が上手です。
ただし、そうしたテキストに掲載されていないような細かい内容は、やはり試験学習における重要事項から外れるため、必然的に復習の必要性は薄くなります。
そのため、点数の割には復習で得られる成果が少ないのもTAC模試の一つの特徴とも言えそうです。
【社労士試験合格年のTAC模試の成績】
- 全国中間模試:B判定(択一式46点 選択式30点 共に足切り無し)
- 全国公開模試:A判定(択一式54点 選択式35点 共に足切り無し)
TAC模試は判定もなかなかシビアです。私の全国中間模試の結果を見て頂ければ分かるように、本試験であれば合格と考えられる点数であっても、TAC模試の「目標点」を超えてこなければA判定はもらえないのです。
これは受験生の闘争心に火をつける良い効果をもたらしているかもしれません。
また、自分の話にはなりますが、TAC模試で初めてA判定を取れたのが本試験合格年でした。他の受験生たちからも「TAC模試は本試験より難しい」と言われることが多い中で取れたTAC模試のA判定は、他の模試とは違う重みを感じました。
このA判定は試験本番まで精神的なお守りとなり、不安が大きいときはTAC模試の個人別成績表を見ることで、気持ちを落ち着けて目の前の試験勉強に励むことができました。
【TAC 全国中間模試 成績結果】
【TAC 全国公開模試 成績結果】
③LEC【4戦3勝】
LECが主催する「全日本社労士公開模試」「ファイナル模試」の特徴については以下のとおりです。
模試実施時期・回数 | 5、6、7月下旬と8月上旬の年4回開催 |
---|---|
受験者数 | 各回2,000人以上(ファイナルは1,000人台) |
模試の難易度 | ★★★☆☆(基礎や重要事項の復習には最高のお供) |
出題傾向 | テキストに忠実な重要事項の出題が多く、解答しやすい。「腕試し」にはピッタリの内容。 |
復習のしやすさ | ★★★★★(復習まで込みなら受験を一番オススメしたい模試。解答・解説の冊子が問題と解答を一度に見られる作りになっており、復習しやすい。また、選択式対策等の付録もある) |
LECの模試は、本試験の難易度と比べるとやや平易ではありますが、非常に良問ぞろいで、個人的には一番自身の実力を伸ばすのに役立った模試だと感じています。
基本事項や重要な論点を多く出題してくれるため、素直に今の自分の足りない部分が分かります。
また、他校よりも多く4回も模試を開催してくれているため、より出題範囲を広く丁寧に網羅する作りになっています。そのため、初学者や択一式が苦手な受験生が受験し、復習するには最適の模試と言えるでしょう。
【社労士試験合格年のLEC模試の成績】
- 公開模試第1回:A判定(択一式52点 選択式34点 共に足切り無し)
- 公開模試第2回:A判定(択一式60点 選択式36点 共に足切り無し)
- 公開模試第3回:F判定(択一式48点 選択式36点 択一常識3点で爆死)
- ファイナル模試:A判定(択一式58点 選択式37点 共に足切り無し)
まさかの合格年の模試唯一の敗北がLEC模試でした。それもここ数年足切りしたことのない択一式。
この時は慢心の恐ろしさを思い知らされました。「絶対」なんて決して無いんだと。選択式だけが自分の敵なんじゃないんだと。
そして採点していて更にショックを受けたのが、普段だったら間違えないような問題を何点も落として足切りしていたことでした。
- 「択一式はなあなあでも合格点余裕っしょ!」
- 「択一式は2時間あれば終わるし、見直ししなくても全然大丈夫!」
全然大丈夫じゃありませんでした。このLEC模試から謙虚な気持ちと用心深く丁寧な解答を心掛けることの重要性を改めて教えてもらいました。
【LEC 全日本社労士公開模試 第1回 成績結果】
【LEC 全日本社労士公開模試 第2回 成績結果】
【LEC 全日本社労士公開模試 第3回 成績結果】
【LEC ファイナル模試 成績結果】
3. まとめ:模試を制する者は社労士試験を制す!合格の近道を進みましょう
社労士試験に合格するためには、模試の受験は避けては通れない道だと考えるべきです。
模試から得られる効果は以下のとおりです。
- 近年の本試験出題傾向を知ることが出来る
- その年ならではの出題イベントに触れられる
- 本試験受験時の予習と対策が出来る
- 今の自分の実力と合格までの差分が明確に分かる
また、模試を受験する際には、受験者の母集団が多く、傾向と対策がしっかり練られている大手予備校(資格の大原、TAC、LEC)の模試がオススメです。
大手3社の社労士試験にかかる模試の特徴は次のとおりです。
- 大原:バランスの良い難易度と出題内容で、本試験に傾向が近い
- TAC:受験者数最多。高難易度の内容が実力試しにピッタリ
- LEC:重要事項の確認や復習には最高の模試
どの模試を受けても、間違いなく自身のレベルアップに繋がるはずです。
自分の今の実力や足りない部分を補うためにも、本記事の内容を参考にして是非模試を受験してみて下さい!
それでは、また!
社労士試験合格の最短切符となるおすすめスクールは以下の3つです。教材や講師のレベルも高く、大勢の受験生が以下の3校の模試も活用しています。
いずれのスクールも試験全体の合格率よりも高い合格率を誇ります。
その中でも特に、「資格の大原」は学習量的にも金銭的にも幅広い講座が取り揃えられており、万人にオススメできる資格スクールです。
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