今回はそんな「自分の中のお金の常識が世間一般とズレているのではないか」と不安を感じている人に向けた記事になります!
「日本人のお金の常識」を図るツールとして、今記事では金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年度)」にかかる統計データを読み解いていきます。
日本人の貯蓄・投資・金融に関する意識10選 まとめてみた!
1. 日本人の金融資産保有額は〇〇万円!
日本人が保有する金融資産の平均は…
- 単身世帯:平均653万円 中央値50万円
- 2人以上世帯:平均1,436万円 中央値650万円
※平均は全回答者の平均値、中央値は提出されたデータを昇順or降順に並べたときの一番真ん中の値
2. 保有数の多い金融商品ベスト3は〇〇!
単身世帯 | 2人以上世帯 | |
1位 | 株式投資 | 定期預金 |
2位 | 定期預金 | 生命保険 |
3位 | 投資信託 | 株式投資 |
単身世帯は「自分の生活さえ守れればいい」ため、金融資産のリスクが低いです。
そのため、2人以上世帯と比較して株式投資や投資信託といった値動きの大きい金融資産にも積極的に投資を行う傾向にあります。
対する2人以上世帯では、「万が一のリスクに備える」ため、自分が死んでも家族の生活を保証できるような、生命保険等の資産を持つ世帯が多いようです。
3. 日本人の年間手取り収入からの貯蓄割合は〇〇%!
日本人の年間貯蓄率は…
- 単身世帯・2人以上世代共に貯蓄率10~15%がボリューム層!
- 単身世帯は貯蓄率35%以上も1割を超え、無貯蓄層についても35%と2人以上世帯を凌駕している。
- 2人以上世帯は貯蓄率10~15%ラインを中心にまとまっており、単身世帯ほど上にも下にも突き抜けた層が少ない(安定志向)。
4. 日本人の金融資産の保有目的ベスト3は〇〇!
単身世帯 | 2人以上世帯 | |
1位 | 老後の生活資金 | 老後の生活資金 |
2位 | 病気・災害への備え | 病気・災害への備え |
3位 | 旅行・レジャー | 子どもの教育資金 |
※「その他」はベスト3から除外
5. 日本人の金融資産目標額は〇〇!
- 単身世帯:平均2,313万円 中央値1,000万円
- 2人以上世帯:平均2,721万円 中央値2,000万円
6. 今後の金融商品の保有希望トップ3は〇〇!
今回は単身世帯・2人以上世帯両方とも同じ結果でした!
- 預貯金
- 株式
- 株式投資信託(プロに株式等の運用を依頼。)
※希望なしは除外
7. 目の前にハイリスク・ハイリターン資産があったら…あなたはどうする?
「元本割れを起こす可能性があるが、収益性の高いと見込まれる金融商品の保有」についての意識調査で、単身世帯・2人以上世帯でそれぞれ以下のような結果が出ています。
単身世帯:「保有したい」45% 「保有したくない」55%
2人以上世帯:「保有したい」31% 「保有したくない」68%
8. 日本人が老後の年金支給時までに最低準備しておきたい金額は〇〇!
- 単身世帯:1,898万円
- 2人以上世帯:2,160万円
65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)についてみると,
- 実収入は256,660円
- 可処分所得は225,501円
- 消費支出は224,390円
- 平均消費性向は99.5%となった。
65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)についてみると,
- 実収入は136,964円
- 可処分所得は125,423円
- 消費支出は133,146円
- 平均消費性向は106.2%となった。
9. 日本人の「経済的・心の豊かさ」の実感は〇〇%!
【経済的な豊かさ】
- 単身世帯:「豊かさを感じる」29% 「豊かさを感じない」71%
- 2人以上世帯:「豊かさを感じる」46% 「豊かさを感じない」52%
【心の豊かさ】
- 単身世帯:「豊かさを感じる」41% 「豊かさを感じない」59%
- 2人以上世帯:「豊かさを感じる」63% 「豊かさを感じない」35%
「豊かさ」については経済的・精神的に、2人以上世帯の方がより満足しているという統計結果が得られました。
10. 多くの日本人が「経済的・心の豊かさ」を感じる条件ベスト3!
【経済的豊かさを感じる条件 ベスト3】
経済的な豊かさは単身世帯・2人以上世帯共に以下のような結果になりました。
- 希望年収の実現
- 希望金融資産の保有
- 消費財・レジャーの充実
【心の豊かさを感じる条件 ベスト3】
単身世帯 | 2人以上世帯 | |
1位 | 経済的な豊かさ | 健康 |
2位 | 健康 | 経済的な豊かさ |
3位 | 趣味の充実 | 家族との絆 |
ちなみに、僅差の第4位には両者とも「時間的な余裕」が入っています。近年の「働き方改革」「個人主義」の傾向を踏まえると、今後ますます重要視されるようになるかもしれません。
まとめ:「お金の常識」を知って自分だけの戦略を立てよう
いかがでしたか。
- 「大体予想通りだったよ」
- 「案外自分の認識と違う結果もあったなあ」
今はどちらであっても大丈夫。ただ、「こうした傾向にある」と知っているだけで今後の心の在り方や対策の仕方が大きく変わりますよね。
この「知る」ことで自分がどういう立場にあるか見えてくるはずです。
統計結果はあくまで集団的な結果であり、実際には個々にそれぞれ合ったライフプランニングの方法があるはずです。
貯蓄金額も投資方法もリスクのとり方も千差万別。
「自分の目標が達成できて、なおかつ現状の豊かさも大事にできる」
そんなゆとりのある人生設計を引き続き考えていきましょう。