今回はこんな方に向けた記事になります!
- 「社労士試験の一般常識が苦手」
- 「白書対策に迷っている」
- 「選択式対策に不安がある」
- 「社労士試験の複数年受験生で背景知識も蓄えたい」
社労士試験の学習法やスクールを活用した学習方法は多岐にわたりますが、中でも「資格の大原」の社労士講座は講義内容が分かりやすく、基礎からじっくり学べる講座や、24時間で全科目一回転できる「社労士24」等、ラインナップが充実していてオススメです!!
社労士試験に関連する白書8選
1. 労働経済白書(重要度★★★)
労働経済白書では以下のような項目を知ることが出来ます。
- 一般経済・企業の動向
- 求人・雇用・失業状況
- 労働時間と賃金の動向
- 消費と物価の関係
- その他旬の話題や歴史について
社労士とは切っても切れない関係の労働環境に関する話題が多く、多くの統計情報も掲載されています。
令和3年の選択労一は雇調金についての話題でしたが、業務上でなかなか触れる機会のない受験生にとっては解答が困難な問題でした。
労働経済白書では雇用に関する話題も多く取り扱っているため、こうした受験生こそ複数回白書を読んでバックグラウンドを理解する努力をするべきだと思います。
社労士試験においては、当該試験年度の前年度刊行の白書の話題から出題される傾向があります。
労働経済白書は厚生労働省ホームページにて閲覧可能です。
何度も読む、書き込み等も行いたい方は書籍の購入も視野に入れて良いでしょう。
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2. 厚生労働白書(重要度★★★)
厚生労働白書では、特に社会保障に特化した情報・統計についてまとめられています。
- 社会保障の現状・問題点
- 子供、若者、女性、高齢者、障害者の生活環境
- 年金制度の状況
- 医療・介護の維持・改善
- 安全かつ健康で自立した暮らしについて
労働経済白書が社労士試験における「労働科目」に特化した内容だとすれば、厚生労働白書は「社会保険科目」に当たる内容です。
こちらは特に選択社一での出題を意識して読み進める必要があるでしょう。
ここまでの2つの白書の内容が抑えられていれば、白書対策はおおよそ網羅できていると考えて良いと思います。
厚生労働白書は厚生労働省ホームページにて閲覧可能です。
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3. 男女共同参画白書(重要度★★)
男女共同参画白書は内閣府の男女共同参画局によって毎年作成されています。
具体的な掲載内容としては、以下のとおりです。
- 国・地方での政策
- 就業・企業における女性参画
- 仕事と生活の調和
- 教育・研究における男女共同参画
- 生涯を通じた男女の健康、暴力の実態について
男女共同参画白書は「男女共同参画社会基本法」に基づいています。
さらに、男女雇用機会均等法や女性活躍推進法にも関連する内容と言えるでしょう。
日本は世界的に見てもジェンダーギャップ指数のスコアが低く、男女間の格差が依然として大きな課題になっています。
加えて、ここ数年急速に普及しつつある「SDGs」の中にもジェンダー平等が提起されているため、引き続き注目されることが多い分野となりそうです。
男女共同参画白書は内閣府ホームページにて閲覧可能です。
4. 高齢社会白書(重要度★★)
高齢社会白書も内閣府から毎年発行される年次報告書になります。
高齢社会対策基本法に基づき、高齢化の状況やそれに対する施策について明らかにしています。
- 高齢化の現状と将来像
- 高齢化の国際的動向
- 家族、世帯、地域別の高齢化状況
- 高齢化の要因
- 高齢化の社会保障・健康・介護に対する影響
- 高齢者の生活と意識の傾向
労働環境の面でも年金等社会保障の面でも、超高齢社会の日本では半永久的にホットな話題であり続けるでしょう。
近年でも以下の制度改正が実施されています。
- 高年齢者雇用安定法の改正(70歳までの就業機会確保措置)
- 老齢年金制度の改正(最長75歳まで繰り下げ可能に)
- 後期高齢者医療制度の改正(一定所得以上は2割負担も導入)
以上のとおり、急速な高齢化は国にとっても個人にとっても生活や経済を圧迫しかねないほど重要な問題となっているのです。
高齢社会白書は内閣府ホームページにて閲覧可能です。
参考:内閣府「高齢社会白書」
5. 子供・若者白書(重要度★)
「子供・若者白書」は、子ども・若者育成支援推進法に基づく年次報告書として、平成22(2010)年から内閣府にて作成されています。
白書の内容は以下のとおりです。
- 子供・若者育成支援施策の総合的な推進
- 子供・若者の健やかな育成
- 子供・若者やその家族の支援
- 子供・若者の成長のための社会環境の整備
高齢化と共に進む少子化の中で、デジタル技術の推進や、より多様な支援を開拓することで、子供・若者の健やかな成長を推進していく取り組みが記されています。
子供・若者白書は内閣府ホームページにて閲覧可能です。
参考:内閣府「子供・若者白書」
6. 少子化社会対策白書(重要度★)
少子化社会対策白書は、少子化社会対策基本法に基づき、少子化の状況及び少子化に対処するために講じた施策の概況についてまとめられています。
- 少子化をめぐる現状
- 少子化対策の取り組み
- 結婚・子育て・地域の実情に応じた重点課題
- ライフステージ各段階における施策
2019年の出生数はついに90万人の大台を割り、過去最少となりました。
「86万ショック」という言葉を耳にした方も少なくないでしょう。
こうした状況も後押ししてか、2022年には高額の特定不妊治療についても、大部分が保険適用になることが決定しています。
経済や社会保険制度の維持のためには、少子化対策は今後ますます向き合っていく必要のある分野といえるでしょう。
少子化社会対策白書は内閣府ホームページにて閲覧可能です。
7. 過労死等防止対策白書(重要度★)
過労死等防止対策白書は平成28年から厚生労働省で作成・報告されることとなった、比較的新しい白書です。
- 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況
- 過労死における労災補償の状況
- 過労死防止にかかる大綱について
- 過労死に関する各種調査・分析
- 過労死防止対策の実施状況・支援について
「過労死」はそのまま英語化してしまうほどのインパクトをもって、日本独自の労働問題として世界に知られることとなりました。
「働き方改革」等の影響もあって、少しずつ長時間労働の是正や時間外勤務の短縮が進んでいますが、未だ他国と比較して長時間労働の実態と労働生産性の低さが抜きんでています。
コロナ流行を経て、多くの企業で在宅ワーク等の新しい働き方も整備されましたが、職場外での勤務が充実することで、目に見えない形で長時間労働が懸念も新たに生じています。
過労死等防止対策白書は厚生労働省ホームページにて閲覧可能です。
8. 社会保険労務士白書(重要度★)
社会保険労務士白書は全国社会保険労務士会連合会にて発行されているデータになります。
ここ数年の社労士制度に関する状況を知るのにちょうど良いでしょう。
- 社労士制度発展に向けた取り組み
- 社労士について
- 組織・財政に関する情報
- その他関連情報
毎年社労士試験では一般常識の択一式で必ず社労士法から一題出題されています。
また過去には選択式での出題も複数回見られました。
こうした試験対策だけでなく、社労士を目指す人間であるならば、当然一度は目を通しておくべきでしょう。
白書から出題されやすい科目とは
社労士試験において、白書から出題に特に備えるべき箇所は次のとおりです。
- 労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
- 選択式全般
労一、社一も共に選択式対策として割り切って良いでしょう。
いずれの科目も広範囲の試験科目のため、選択式対策を択一式対策に生かすというスタンスで大丈夫です。
また、選択式全5問のうち必ず3点確保するために、必要な統計・トレンド・背景知識をしっかり押さえることを意識しましょう。
膨大な情報量に腰は引けてしまうかもしれませんが、無事読了すれば社労士を志す者として視野が広がることは間違いありません。
白書対策・読込を行うべき受験生の特徴
とは言っても、全くの初学者にいきなり白書対策はハードルが高いです。
実際に白書の読込を行うのは、以下のような受験生が望ましいと考えられます。
- 複数年受験生
- 一般常識科目が苦手or足切り経験者
- 近い将来社労士として開業したい
- あと1点で合格だったような猛者
- 時間に余裕のある受験生
- 人事労務・社労士業界の知識を深めたい
初学者のときはスクールから配布されるテキストの読み込みや、各科目の問題集を繰り返すだけで手いっぱいでしょう。
しかし、複数年受験生や合格にリーチをかけているような状況(特に一般常識が原因で不合格となっている場合)については、学習にある程度の余裕があることが考えられます。
もちろんこれまで通りテキストで基礎を固めることが何よりも重要なことには変わりありません。
けれど、テキストやスクールの模試の内容以上に「生きた知識」が求められるのが社労士試験です。
単に試験に合格するだけでなく、その先の「問題を抱える社会、企業、人間の悩みを解決することが社労士としての存在意義である」ことを理解して試験対策を行うことで、一回り大きな学びが得られるはずです。
まとめ:白書には社労士になった際に知っておくべき常識がいっぱいです!
社労士試験の範囲に関係してくる白書は以上の8つと言われています。
厚生労働省で毎年まとめられている「労働経済白書」「厚生労働白書」の2つについては、各試験科目に密接に関係してくる旬の情報・統計データのため、特に確認しておいた方が良いでしょう。
スクールの力を借りつつも、自らも積極的に情報収集していく攻めの姿勢を維持することで、より合格への距離も縮まるはずです。
ともに合格をつかみ取りましょう!それでは!!
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